印鑑と朱肉の変化

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印鑑にまつわるお話として、印鑑における朱肉の登場は、西暦960年頃、中国は宋の時代。それまでは、印泥といって、粘土などを用いて落款していました。

朱の鮮やかな赤は、天然の硫化水銀の色で、最近の時代まで、工業用の硫化水銀を用いていました。しかし、水銀は、環境や、人体への影響が懸念されるために、人体や自然に影響の少ない、鉄やモリブデンアンモチン等に、置き換えて使用されています。

これらの物質は中国でたくさん取れるため、そうしたことも、朱肉誕生の鍵となっているようです。

朱に、松脂や、蝋を混ぜて朱肉を作ります。現在、印鑑を押すのに使用されているのは、主に紙ですから、そうした材質にも最適なのです。

中国、宋の時代に使用されていた紙は竹紙ですから、紙に合わせて朱肉が登場したと思われます。

粘土等に文字を書き込んでいた時代には、泥印が用いられていましたし、時代背景によって、文字を書く技術、そして印鑑の様式も変わっていきました。

徐々に、進化してきた印鑑。

最近では、朱肉内蔵型の印鑑(シャチハタ等)もでき、多種多様なデザインもあります。印鑑の素材も、天然のものから、合成樹脂等、幅広く存在しています。安価なものから、高級なものまであります。開運印鑑、オシャレ印鑑、持つ人や、ニーズにも答えています。古来から愛され、また、富の象徴でもあった印鑑。実に奥深い歴史が共に語り継がれています。

有名な武将や、貴族のうちでは、家宝として存在するものもあるでしょう。

私たちの住む日本で、根深い文化をもつ印鑑を、私たちも楽しみ、後世に伝えていきたいものです。

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